人間の生命を維持するために、重要な働きをしているのが自律神経です。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2つがあります。
交感神経は「活動する神経」で、副交感神経は「休息のための神経」です。
この2つが互いにバランスを保ちながら、体温調節や呼吸、代謝など生きるための機能を自動的にコントロールして健康を維持してくれています。
そんな重要な働きをしているのが自律神経ですが、何らかの原因で交感神経と副交感神経のどちらかが優位に働きすぎるようになると、自律神経のバランスが崩れ、病気が引き起こされてしまいます。
たとえば、ストレスを持続的に受けると、交感神経はつねに昂(たか)ぶった状態となり、交換神経と副交感神経のバランスが崩れます。
また人間関係などで悩んだり、夜更かしなどを続けたりしていると、自律神経が乱れます。
そのほかにも過労や精神的不安定、薬の長期服用などが自律神経を乱す原因になります。特に、自己免疫疾患では、ストレスが自律神経を乱す主な原因といわれています。
乾癬、膠原病、リウマチ、アトピー性皮膚炎それぞれの自律神経との関係は、次の通りです。
乾癬も自律神経の乱れが原因で起こる疾患です。ただ、自律神経を乱したからといって、誰でも乾癬になるわけではありません。
病気は、その人のもっとも弱い部分にあらわれます。皮膚が弱い体質の人が自律神経を崩すと、その影響は皮膚にあらわれ、乾癬という症状を呈するわけです。
皮膚の異常を引き起こしている原因を取り除かないでいると、いつまでも乾癬が続きます。しかし、体のアンバランス、体の異常状態を治せば、乾癬は無くなります。
「乾癬は完治できない難病」といわれますが、自律神経を正せば、けっして治らない病気ではありません。
膠原病はいくつかの病気の一群です。その原因はやはり自律神経の乱れ、免疫の異常です。
病気の治療とは、基本的には「病気に至った経路と逆の経過をたどること」をいいます。自律神経のアンバランスをもたらした要因を一つひとつ取り除けば、自律神経も元の状態に戻ります。
日常的にはストレスをためない、体を冷やさない、薬を長期的に使用しないなどを心がけましょう。そのうえで自然療法などを取り入れれば万全です。
膠原病であっても、自律神経の正常な働きを取り戻して免疫機能を正常化すれば、病気は自然に消え、健康を回復できます。
リウマチの原因も自律神経の乱れにあります。その自律神経の乱れは、ストレスによるところが多いようです。
ストレスがかかると、交感神経が緊張してリウマチの原因である自己抗体をつくってしまいます。この自己抗体によって、自分で自分の細胞を攻撃することになります。
しかし、自律神経のバランスを取り戻すと免疫機能が回復し、リウマチは改善します。
人の体にはもともと自己治癒能力が備わっていますが、薬剤で免疫を抑制すると、この自己治癒能力が発揮できません。薬剤治療を行ってもリウマチがなかなか治らないのは、ここに原因があります。
アトピー性皮膚炎を引き起こすアレルゲン(アレルギーの原因)は、子供の場合は主に食事や生活環境(大気汚染やダニ・カビなど)、大人の場合はストレスといわれています。
しかし、つきつめていけば、アトピーも自律神経の乱れから起きます。
かゆみや炎症をいくら薬で抑えても、アトピーを根治することはできません。抑え込むのではなく、免疫反応を正常化することが本当の治療です。
自律神経の乱れを正せば、人間にとって本来無害であるはずの食物、花粉、ほこり、ダニなどを“外敵”と誤認しなくなります。
アトピーを根本から治すためには自律神経の乱れを整えることが一番大切です。